質の良い眠り

コラム

睡眠は、すべての医学の基礎であり、高血圧、心臓疾患、認知症など様々な病気に関係しています。スポーツ医学も、今では、睡眠こそが基礎と考えられています。
 人はレム睡眠( 脳は起きていて、体が眠っている 睡眠)とノンレム睡眠( 脳も体も眠っている 睡眠)を繰り返しながら眠っています。レム睡眠 とは 、まぶたの下で、眼球が素早く動いている 睡眠で、急速眼球運動 Rapid  Eye  Movement  の略です。 ノンレム睡眠はこの急速眼球運動がないという意味です。
 通常、 眠りについてすぐ、深いノンレム睡眠が訪れ( 約90分間 )、その後、 レム睡眠になり、 明け方になるまで、この ノンレム睡眠とレム睡眠が3~5回繰り返され 、明け方 近くには、レム睡眠の出現時間が長くなり 、ノンレム睡眠は浅くなり、持続時間も短くなるようです。良質の睡眠では 、最初のノンレム睡眠をいかに深くするかにかかっています。「寝る時間がない」と言うなら、絶対に、この90分の質を下げてはならないと言います( 睡眠学のメッカ、スタンフォード大学による) その為の鍵が、深部体温と脳のスイッチです。
 深部体温は、通常よりも下がり出す時が、眠りを誘うようです。とはいえ、 深部体温はホメオスタシスという作用により、 なかなか下がりませんので 、一度上げて、下がる時に、下がりすぎるという現象を利用します。 それには入浴が最適 です。
具体的には 40度のお風呂に15分 入った時、深部体温は、およそ 0.5 度 C 上がるのですが これが、元に戻るまでの時間は90分なので、寝る 90分前に入浴を済ませておけば、その後、 さらに、深部体温が下がっていき 、皮膚温度との差も縮まり、 スムーズに入眠できるというわけです。「忙しくて 90分前に など入浴できない」という人は、ぬるま湯かシャワーで代用してください 。深部体温の上昇する割合が少ない分 、下がる 所要時間も短くてすみます。さらに、睡眠 直前にという人は、足湯がおすすめです。 体温は上昇しませんが、毛細血管の多い 足から熱放散が起こり、 体温を下げる手助けをします。
 ちなみに 温泉 (炭酸泉 が おすすめですが)は、普通の入浴 よりも深部体温が大きく上がるそうです。だから、いわゆる、湯あたり が起こります。
 脳の温度は 、深部体温の動きと似ており、枕は通気性の良いものが勧められます。
 

 夜、仕事をしなければならない場合や、受験勉強について述べておきます。この場合も、 黄金の90分は大事です。勉強をしてから朝方に寝ても、浅い睡眠 しか得られません。むしろ 、まず 90分ぐらい寝て 、その後起きて、勉強なり 仕事 なりするのが良い方法です。

 次に 脳のスイッチですが、リラックスモード、 退屈モードで、脳は、眠くなるそうです。なので、寝る前の読書や、テレビを見たり、 パソコンを触ったり。スマホを見たりするのは NG です。静かな音楽を聞いてリラックスしたり、 自然の音 (川の音や 波の音)を聞くのも良いかと思います。

  ベッドに入る時間も大事です。23時頃が、ベストです。例えば、「明日は、朝8時に起きれば間に合うので、7時間寝るとして、1時にベッドに入れればよい」は、私の経験では、眠るまでに時間がかかります。日付の変わる前には、布団に入ることを、おすすめします。  

朝の目覚め (覚醒)も、良い睡眠にとって大事な条件になります。 まず、起きたら、 朝の光を浴びる  これが大事です。次に 深部体温は朝に上がってきてますので、 皮膚 体温との差を広げることを考えて、皮膚表面の温度を下げるために、冷たい水で、顔を洗ったり、手を洗ったり、 歯を磨いたりするのがおすすめです 。さらに 朝は、入浴 よりもシャワーが良いです。入浴は 深部体温が上がりすぎ 、その後 下がっていくので、その時に眠気を催すからです。

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